熱異常（翻自 いよわ） - 染云_Siminome

[00:00.290]「死んだ変数で繰り返す
[00:05.730]数え事が孕んだ熱
[00:10.610]どこに送るあてもなく
[00:15.600]あわれな独り言を記している
[00:21.930]電撃と見紛うような
[00:22.780]恐怖が血管の中に混ざる
[00:24.310]微粒子の濃い煙の向こうに
[00:25.630]黒い鎖鎌がついてきている
[00:27.000]消去しても
[00:27.410]消去しても
[00:27.870]消去しても
[00:28.360]消去しても
[00:28.920]消去しても
[00:29.390]消去しても
[00:29.960]消去しても
[00:30.390]消去しても
[00:31.060]無くならないの
[00:32.260]とうに潰れていた喉
[00:33.120]叫んだ音は既に列を成さないで
[00:34.650]安楽椅子の上
[00:35.940]腐りきった三日月が笑っている
[00:37.380]もう
[00:37.700]すぐそこまで
[00:38.100]すぐそこまで
[00:38.500]すぐそこまで
[00:38.890]すぐそこまで
[00:39.390]すぐそこまで
[00:39.850]すぐそこまで
[00:40.340]すぐそこまで
[00:40.800]すぐそこまで
[00:41.260]なにかが来ている
[00:44.110]大声で泣いた後
[00:45.040]救いの旗に火を放つ人々と
[00:46.580]コレクションにキスをして
[00:47.670]甘んじて棺桶に籠る骸骨が
[00:49.180]また
[00:49.480]どうかしてる
[00:49.930]どうかしてる
[00:50.370]どうかしてる
[00:50.840]どうかしてる
[00:51.320]どうかしてる
[00:51.780]どうかしてる
[00:52.300]どうかしてる
[00:52.770]どうかしてる
[00:53.270]そう囁いた
[00:54.480]未来永劫誰もが
[00:55.560]救われる理想郷があったなら
[00:57.080]そう口を揃えた大人たちが
[00:58.450]乗りこんだ舟は爆ぜた
[00:59.760]黒い星が
[01:00.330]黒い星が
[01:00.810]黒い星が
[01:01.290]黒い星が
[01:01.770]黒い星が
[01:02.240]黒い星が
[01:02.730]黒い星が
[01:03.220]黒い星が
[01:03.680]彼らを見ている
[01:04.593]
[01:06.310]哭いた閃光が目に刺さる
[01:08.910]お別かれの鐘が鳴る
[01:11.450]神が成した歴史の
[01:14.220]結ぶ答えは砂の味がする
[01:16.670]死んだ変数で繰り返す
[01:19.570]数え事が孕んだ熱
[01:22.110]誰かの澄んだ瞳の
[01:24.440]色をした星に問いかけている
[01:46.031]
[01:50.360]拾いきれなくなる悲しみは
[01:51.390]やがて流れ落ち塩になる
[01:52.760]祈り 苦しみ 同情
[01:54.010]憐れみにさえ じきに値がつく
[01:55.350]今背を向けても
[01:56.010]背を向けても
[01:56.410]背を向けても
[01:56.870]背を向けても
[01:57.390]背を向けても
[01:57.900]背を向けても
[01:58.380]背を向けても
[01:59.100]鮮明に聞こえる悲鳴が
[02:00.610]幸福を手放なす事こそ
[02:01.880]美学であると諭す魚が
[02:03.230]自意識の海を泳ぐ
[02:04.330]垂れ流した血の匂いが立ちこめる
[02:05.770]黒い星が
[02:06.480]黒い星が
[02:07.000]黒い星が
[02:07.520]黒い星が
[02:08.060]黒い星が
[02:08.530]黒い星が
[02:09.010]黒い星が
[02:09.500]黒い星が
[02:09.920]私を見ている
[02:42.906]
[02:45.130]死んだ変数で繰り返す
[02:50.930]数え事が孕んだ熱
[02:55.910]どこに送るあても無く
[03:00.630]あわれな独り言を記している
[03:03.624]
[03:06.360]泣いた細胞が海に戻る
[03:08.870]世迷言がへばりつく
[03:11.420]燕が描いた軌跡を
[03:14.000]なぞるように灰色の雲が来ている
[03:16.720]編んだ名誉で明日を乞う
[03:19.510]希望で手が汚れてる
[03:22.050]あなたの澄んだ瞳の
[03:24.740]色をした星に問いかけている
[03:27.450]手を取り合い愛し合えたら
[03:28.400]ついに叶わなかった夢を殺す
[03:29.810]思考の成れ果て
[03:30.730]その中枢には熱異常が起こっている
[03:32.730]現実じゃない
[03:33.350]こんなの現実じゃない
[03:34.270]こんなの現実じゃない
[03:35.300]こんなの現実じゃない
[03:36.340]こんなの耐えられないの
[03:37.580]とうに潰れていた喉
[03:38.840]叫んだ音は既に列を成さないで
[03:40.220]安楽椅子の上
[03:41.500]腐りきった三日月が笑っている
[03:42.970]もう
[03:43.140]すぐそこまで
[03:43.650]すぐそこまで
[03:44.110]すぐそこまで
[03:44.650]すぐそこまで
[03:45.100]すぐそこまで
[03:45.610]すぐそこまで
[03:46.110]すぐそこまで
[03:46.690]すぐそこまで
[03:47.050]なにかが来ている」